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冬に急増する「うつ」の原因|日照時間とセロトニンの関係
季節性気分障害(SAD)を正しく理解し、対策につなげよう
冬になると「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出ない」「朝起きるのがつらい」と感じる人が増えます。単なる寒さや年末の忙しさが原因だと思われがちですが、実は日照時間の減少と脳内物質の変化が深く関係していることをご存じでしょうか。
本記事では、冬にうつ症状が増える理由として注目されている**季節性気分障害(Seasonal Affective Disorder:SAD)**について、日照時間・セロトニンとの関係を中心に、原因や症状、対策までを詳しく解説します。
冬にうつ症状が増えるのはなぜ?
日照時間の減少が心に与える影響
日本では冬になると日照時間が大きく短くなります。特に12月から2月にかけては、地域によっては1日の日照時間が夏の半分以下になることもあります。
人間の体と心は、太陽の光を浴びることで**体内時計(概日リズム)**を整えています。日光が不足すると、このリズムが乱れ、睡眠やホルモン分泌、感情のコントロールに悪影響を及ぼします。
その結果、以下のような不調が起こりやすくなります。
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気分の落ち込み
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強い眠気や過眠
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食欲の増加(特に甘いもの・炭水化物)
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集中力や意欲の低下
セロトニンとは何か?心の安定を支える重要物質
セロトニンの役割
セロトニンは、脳内で働く神経伝達物質の一つで、「幸せホルモン」とも呼ばれています。主な役割は以下の通りです。
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気分の安定
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不安やストレスの軽減
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睡眠リズムの調整
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衝動の抑制
セロトニンは、太陽光を浴びることで分泌が促進されます。そのため、冬場に日照時間が減るとセロトニンの分泌量も低下しやすくなります。
セロトニン不足が引き起こす症状
セロトニンが不足すると、次のような症状が現れやすくなります。
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抑うつ気分
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不安感の増大
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イライラしやすくなる
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睡眠障害
これらが慢性的に続くと、うつ病や季節性気分障害につながる可能性があります。
季節性気分障害(SAD)とは?
SADの特徴
季節性気分障害(SAD)とは、特定の季節になるとうつ症状が現れ、季節が変わると自然に改善する精神疾患です。日本では特に冬季うつが多く見られます。
主な特徴は以下の通りです。
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毎年ほぼ同じ時期に症状が出る
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春から夏にかけて自然に回復する
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2年以上連続して繰り返すことが多い
一般的なうつ病との違い
通常のうつ病とSADの違いとして、以下の点が挙げられます。
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SADは季節性がはっきりしている
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SADでは過眠・過食が目立ちやすい
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SADは光療法が有効な場合が多い
冬季うつを引き起こすその他の要因
日照時間以外にも、冬特有の環境が影響します。
寒さによる活動量の低下
寒さのため外出や運動が減り、セロトニン分泌がさらに低下します。
年末年始のストレス
仕事の忙しさ、人間関係、経済的負担などが重なり、精神的ストレスが増加します。
ビタミンD不足
日光を浴びることで生成されるビタミンDは、精神の安定にも関与しています。冬は不足しやすい栄養素です。
季節性気分障害の対策・予防法
1. 意識的に光を取り入れる
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朝起きたらカーテンを開ける
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晴れた日は短時間でも外に出る
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必要に応じて**光療法(高照度ライト)**を活用
2. セロトニンを増やす生活習慣
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リズム運動(ウォーキング、軽い体操)
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タンパク質(トリプトファン)を含む食事
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規則正しい睡眠
3. 無理をしないことも大切
「気合で乗り切る」ことは逆効果になる場合があります。症状がつらい場合は、心療内科や精神科への相談も重要です。
まとめ|冬のうつは「気のせい」ではない
冬に増えるうつ症状や気分の落ち込みは、日照時間の減少とセロトニン不足という明確な原因があります。季節性気分障害(SAD)は誰にでも起こり得るもので、決して弱さや甘えではありません。
正しい知識を持ち、早めに対策を取ることで、冬を少しでも快適に過ごすことができます。自分の心と体の変化に気づき、優しく向き合うことが何より大切です。
2025.12.27(令和7年)
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